[3896] 阿波製紙の財務・株価分析レポート

過去の業績推移は？

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

株価はどうなっている？

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

事業内容は？

当社グループは、阿波製紙株式会社を中心に、機能紙・不織布の開発、製造・販売を主たる業務としています。1916年に創業し、時代ニーズに合わせた製品の開発を行い、成長を続けています。

事業セグメント

自動車関連資材: エンジン用濾材、クラッチ板用摩擦材原紙、鉛蓄電池用セパレータ原紙などを製造・販売。エンジン用濾材は自動車のエンジン周りに使用され、クラッチ板用摩擦材原紙はオートマチック自動車のクラッチ板に使用されます。鉛蓄電池用セパレータ原紙は自動車用鉛蓄電池に使用されます。
水処理関連資材: 分離膜支持体用不織布、浸漬膜及びユニットを製造・販売。分離膜支持体用不織布は逆浸透膜モジュールに使用され、浸漬膜及びユニットは廃水処理に使用されます。
一般産業用資材: 食品用、電気・電子部品用機能紙などを製造・販売。食品用は脱酸素剤の包材として使用され、電気・電子部品用は断熱部材や放熱部材として使用されます。

事業の特徴・強み

自動車関連業界において、エンジン用濾材やクラッチ板用摩擦材原紙など、自動車の動力部分に欠かせない製品を長年にわたり製造・販売しています。
水処理関連業界において、海水淡水化や超純水製造に欠かせない分離膜支持体用不織布の製造・販売を行っています。

今後の展開・方針

パートナー企業との共同開発や他業種との交流を通じて、新たな原材料・製造のノウハウの蓄積を図り、顧客のニーズにマッチした製品の開発を進めていきます。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

どんなことに設備投資している？

当社グループは、主力製品・新製品の生産体制の強化及び合理化対応を目的として、継続的に設備投資を行ってきました。特に、徳島工場や阿南事業所、連結子会社であるThai United Awa Paper Co.,Ltd.における設備の更新や増設を通じて、生産能力の増強を図っています。2024年には過去最大規模の投資を計画しており、今後も積極的な設備投資を通じて競争力の強化を目指しています。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

2015-03-31 (853百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 徳島工場の用水設備更新、Thai United Awa Paper Co.,Ltd.の生産設備の増設
2016-03-31 (404百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 小松島工場の仕上設備更新、徳島工場のボイラ設備の更新、Thai United Awa Paper Co.,Ltd.の排水処理設備の更新
2017-03-31 (1,449百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 阿南事業所の工場棟及び生産設備の増設、徳島工場の生産設備の更新
2018-03-31 (1,565百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 阿南事業所の生産設備の増設、自動倉庫の新設、Thai United Awa Paper Co.,Ltd.の生産設備の改造
2019-03-31 (683百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 阿南事業所の生産設備の更新、Thai United Awa Paper Co.,Ltd.の生産設備の改造
2020-03-31 (526百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 阿南事業所の生産設備の改造
2021-03-31 (498百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 阿南事業所の生産設備の改造
2022-03-31 (291百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 主力製品・新製品の生産体制の強化
2023-03-31 (961百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 主力製品・新製品の生産体制の強化
2024-03-31 (5,520百万円)
目的: 生産能力増強
詳細: 主力製品・新製品の生産体制の強化

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力（安全性）が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力（純利益）と、その利益をどの程度株主に還元しているか（配当性向）の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

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