[4631] DIC の財務・株価分析レポート

DICの2024年12月期の営業利益は44,521百万円、営業利益率は4.2%と前年比26,578百万円増、営業利益率は2.4%pt増です。

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、当社と連結子会社152社及び関連会社18社により構成され、主にパッケージング&グラフィックプリンティング、カラー&ディスプレイ、ファンクショナルプロダクツの3つの事業セグメントを展開しています。

事業セグメント

  • パッケージング&グラフィックプリンティング: グラビアインキ、フレキソインキ、オフセットインキ、新聞インキ、ジェットインキ、金属インキ、印刷用プレート、セキュリティインキ、ポリスチレン、包材用接着剤、多層フィルムを取り扱う。
  • カラー&ディスプレイ: 塗料用顔料、プラスチック用顔料、インキ用顔料、スペシャリティ用顔料、カラーフィルタ用顔料、化粧品用顔料、ヘルスケア食品、TFT液晶、STN液晶を取り扱う。
  • ファンクショナルプロダクツ: インキ・塗料用、成形用、接着用、繊維加工用の各種合成樹脂、硫化油、金属石鹸、PPSコンパウンド、樹脂着色剤、中空糸膜、中空糸膜モジュール、理化学・診断薬資材、エポキシ樹脂、工業用テープ、UV硬化型樹脂、電子材料用界面活性剤、フォトレジストポリマーを取り扱う。

セグメント別の業績は?

セグメント別利益の推移グラフ

事業の特徴・強み

  • 多様なインキや顔料、合成樹脂などの製品を幅広く取り扱い、パッケージングやディスプレイ、ファンクショナルプロダクツにおいて強固な事業基盤を持つ。

今後の展開・方針

今後の展開や戦略についての具体的な記述はテキストに含まれていません。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

当社グループは、長期的に成長が期待できる製品分野及び研究開発分野に重点を置き、併せて省力化、合理化、保全及び環境安全関連の投資を行っています。各年度において、主に生産能力の増強を目的とした設備投資を行い、特に合成樹脂や顔料製造設備の増設、更新を中心に、技術革新や環境対応を進めています。また、情報システムの更新や新規事業の開発を通じて、持続可能な成長を目指しています。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2014-12-31 (33,586百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: トルコにおけるグラビアインキ製造工場の新設、インドネシア及び日本における顔料製造工場の増設、日本における合成樹脂製造工場の増設、日本におけるPPSポリマ製造工場の増設及び米国における食品天然系青色素抽出工場の新設、合理化、維持更新等
  • 2015-12-31 (32,088百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: トルコにおけるグラビアインキ製造工場の新設、日本における顔料製造工場の増設、タイにおける合成樹脂製造工場の増設、日本におけるPPSポリマ製造工場の増設、脱気モジュール製造工場の増設、米国における食品用天然系青色素抽出工場の新設、藻類研究センターの設置、研究設備等
  • 2016-12-31 (31,279百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 日本におけるフォトマスク製造工場の新設、インドネシア及びトルコにおけるグラビアインキ製造工場の新設、ポーランドにおける光輝材製造工場の増設、日本における合成樹脂製造工場の増設、日本におけるPPSポリマ製造工場の増設、中国におけるPPSコンパウンド製造工場の新設、日本における検査薬容器生産設備の導入、日本における技術棟の新設
  • 2017-12-31 (33,584百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: オーストラリアにおけるインキ高効率生産設備の導入、ポーランド及びロシアにおける光輝材製造工場の増設、タイにおける太陽光発電設備の導入、日本におけるPPSポリマ製造工場の増設、日本における中空糸膜モジュール製造工場の増設、米国における食品用天然系青色素抽出工場の増設、日本における技術棟の新設、バイオマスボイラの導入及び新型コージェネレーションシステムの導入
  • 2018-12-31 (32,084百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 日本におけるDICパッケージソリューションセンター開設、日本におけるカラーフィルタ用ブルー顔料製造設備の増設、中国における不飽和ポリエステル樹脂製造設備の増設、日本におけるPPSコンパウンド製造設備の増設、米国における食品用天然系青色素抽出工場の増設、日本における太陽光発電設備の導入
  • 2019-12-31 (34,962百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: インドネシアにおける危険物倉庫の建設、ブラジルにおける印刷インキ製造工場の増設、日本における原料リサイクル設備の構築、米国における食品用天然系青色色素抽出工場の増設、日本における中空糸膜モジュール生産設備の増設、タイにおける合成樹脂製造設備の増設、日本における太陽光発電設備の導入
  • 2020-12-31 (33,999百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: パッケージ用インキ製造設備の最適化、顔料製造設備の増設、合成樹脂製造設備の増設、グローバル化学物質管理システム構築
  • 2021-12-31 (38,641百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: パッケージングマテリアル製造設備更新、顔料製造設備増強、合成樹脂製造設備増設、情報システムの更新
  • 2022-12-31 (49,489百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: プリンティングマテリアル製造設備更新、顔料製造設備増強、合成樹脂製造設備増設、情報システムの更新
  • 2023-12-31 (56,335百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: プリンティングマテリアル製造設備更新、顔料製造設備更新、合成樹脂製造設備増設、情報システムの更新
  • 2024-12-31 (45,263百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: パッケージングマテリアル製造設備新設、顔料製造設備更新、合成樹脂製造設備増設、研究設備等

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ