[4816] 東映アニメーション の財務・株価分析レポート

東映アニメーションの2025年03月期の営業利益は32,432百万円、営業利益率は32.2%と前年比9,068百万円増、営業利益率は5.8%pt増です。

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、劇場・テレビ向けのアニメ作品の企画・製作及び放映権等の販売を行う映像製作・販売事業、キャラクターの使用をライセンス許諾しロイヤリティを得る版権事業、キャラクター商品等を販売する商品販売事業を主な事業としています。

事業セグメント

  • 映像製作・販売事業: 劇場・テレビ向けのアニメ作品の企画・製作、国内外への放映権の販売、ブルーレイ・DVDのパッケージソフト化権の販売、インターネット・携帯端末向けの映像配信を行っています。
  • 版権事業: アニメ作品に登場するキャラクターの使用許諾を玩具・ゲームメーカーや文具メーカー、アパレルメーカー等に与え、版権収入を得ています。海外でも当社の海外子会社を通じて版権を販売しています。
  • 商品販売事業: キャラクター商品等の販売を行っています。
  • その他事業: 着ぐるみショーやミュージカル等の各種イベントの企画運営を行っています。

セグメント別の業績は?

セグメント別利益の推移グラフ

事業の特徴・強み

  • 当社は、テレビアニメ作品244タイトル、劇場アニメ作品275タイトル、総コンテンツ数約14,000本を保有しており、多くの人気作品を制作しています。

今後の展開・方針

今後も国内外での放映権販売や版権事業を強化し、アニメ作品のパッケージソフト化や映像配信を通じて事業を拡大していく予定です。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

当社の設備投資戦略は、老朽化した施設の再開発や新規事業の立ち上げ、業務効率化を目的としたシステム開発など、多岐にわたる。特に大泉スタジオの再開発に多額の投資を行い、その後も新規事業としてアプリゲーム開発やミュージアム新設を進めている。また、効率化を図るためのITインフラの整備にも注力している。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2015-03-31 (5億40百万円)
    目的: 設備更新
    詳細: 大泉スタジオ再開発に伴う設備投資、光が丘の仮スタジオへの移転、仮スタジオの内装工事、コピー複合機購入、製作部門のストレージシステム及びサーバー機器購入、㈱タバックの編集スタジオ移転
  • 2016-03-31 (20億62百万円)
    目的: 設備更新
    詳細: 大泉スタジオの再開発のための設計及び施工業務の着手金支払い
  • 2017-03-31 (24億1百万円)
    目的: 設備更新
    詳細: 大泉スタジオの再開発のための設計及び工事請負代金支払い
  • 2018-03-31 (39億87百万円)
    目的: 設備更新
    詳細: 大泉スタジオの再開発のための設計及び工事請負代金支払い、新宿オフィスの倉庫売却
  • 2019-03-31 (654百万円)
    目的: 新規事業
    詳細: 東映アニメーションミュージアム新設のための設計及び工事請負代金支払い
  • 2020-03-31 (392百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 製作部門の業務効率化を目的としたファイルサーバー購入、営業部門のアプリ開発費用支払い
  • 2021-03-31 (364百万円)
    目的: 新規事業
    詳細: アプリゲームの開発費用
  • 2022-03-31 (596百万円)
    目的: 設備更新
    詳細: 中野オフィス増設のための設計及び工事請負代金、営業部門のアプリ開発費用支払い
  • 2023-03-31 (927百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 営業部門のアプリゲーム開発、管理部門の業務管理システム開発
  • 2024-03-31 (758百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 営業部門のアプリゲーム開発、管理部門の業務管理システム開発
  • 2025-03-31 (649百万円)
    目的: 設備更新
    詳細: 本社オフィスの改装、営業部門のアプリゲーム開発

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ