[4996] クミアイ化学工業 の財務・株価分析レポート

クミアイ化学工業の2024年10月期の営業利益は11,350百万円、営業利益率は7.0%と前年比2,739百万円減、営業利益率は1.7%pt減です。

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは農薬及び農業関連事業、化成品事業、不動産賃貸事業、発電及び売電を行っています。

事業セグメント

  • 農薬及び農業関連事業: 殺虫剤、殺菌剤、除草剤等の農薬を製造し、全国農業協同組合連合会を通じて国内に販売。海外では各地域の子会社を通じて販売。
  • 化成品事業: クロロトルエン・クロロキシレン系化学品、精密化学品、産業薬品等を製造販売。海外販売は米国とタイの子会社が担当。
  • その他: 不動産賃貸事業、発電及び売電、建設業、バイオ関連事業、食品添加物事業、印刷事業、物流事業、受託事業、人材派遣事業を展開。

セグメント別の業績は?

セグメント別利益の推移グラフ

事業の特徴・強み

  • 国内外に広がる販売ネットワークと多様な事業展開。

今後の展開・方針

今後も多様な事業展開を通じて、国内外での市場拡大を図る。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

当社グループは、生産設備の合理化及び研究開発力の強化、効率化を目的とした設備投資を継続的に行ってきました。特に農薬及び農業関連事業においては、静岡工場や清水再開発に伴う新化学研究所の新築工事など、重要な設備投資を実施しています。また、化成品事業では、国内外のプラント建設や改築を通じて生産能力の強化を図っています。その他のセグメントにおいても、物流施設の建設や基幹業務システムの更新を通じて効率化を推進しています。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2014-10-31 (15億1千5百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 化学品セグメントでは特記すべき主な設備投資はありません。その他セグメントでは、メガソーラー第二発電所等を取得。
  • 2015-10-31 (9億9千5百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 化学品セグメントおよびその他セグメントでは特記すべき主な設備投資はありません。
  • 2016-10-31 (10億3千5百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 化学品セグメントおよびその他セグメントでは特記すべき主な設備投資はありません。
  • 2017-10-31 (26億5千9百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では静岡工場のプラント設備改造。化成品事業およびその他セグメントでは特記すべき主な設備投資はありません。
  • 2018-10-31 (31億1千万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では静岡工場のプラント設備改造と龍野工場の事務所棟建設。化成品事業およびその他セグメントでは特記すべき主な設備投資はありません。
  • 2019-10-31 (4,869百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では静岡工場の生産設備の更新。化成品事業ではイハラニッケイ化学工業株式会社の生産設備増改造とケイ・アイ化成株式会社の第6製造設備改造。全社共通では基幹業務システムに係る投資。
  • 2020-10-31 (6,563百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では静岡工場の生産設備の更新。化成品事業ではIharanikkei Chemical (Thailand) Co., Ltd.の第2プラント建設とイハラ建成工業株式会社の瀬峰工場建設。その他では日本印刷工業株式会社の印刷機更新。全社共通では基幹業務システムに係る投資。
  • 2021-10-31 (5,930百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では生物科学研究所(掛川)の研究棟新設と静岡工場の設備更新。化成品事業ではイハラ建成工業株式会社の瀬峰工場改築とIharanikkei Chemical (Thailand) Co., Ltd.の第2プラント建設。その他では株式会社クミカ物流の倉庫建設。全社共通では基幹業務システムに係る投資。
  • 2022-10-31 (9,639百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では清水再開発に伴う新化学研究所新築工事と静岡工場の設備更新、龍野工場の顆粒水和剤系列新設。化成品事業ではケイ・アイ化成株式会社のプラント建設。その他では株式会社クミカ物流の倉庫建設。全社共通では基幹業務システムに係る投資。
  • 2023-10-31 (8,735百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では清水再開発に伴う新化学研究所新築工事。化成品事業ではケイ・アイ化成株式会社のプラント建設。その他では株式会社クミカ物流の倉庫建設。全社共通ではクミアイ化学工業株式会社本社ビル設備に係る投資。
  • 2024-10-31 (9,938百万円)
    目的: 合理化
    詳細: 農薬及び農業関連事業では小牛田工場のプラント新設。化成品事業ではイハラニッケイ化学株式会社の塩酸熱回収設備に係る投資。その他では株式会社クミカ物流の倉庫建設。全社共通ではクミアイ化学工業株式会社本社ビル設備に係る投資。

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ