[6869] シスメックス の財務・株価分析レポート

シスメックスの2025年03月期の営業利益は87,583百万円、営業利益率は17.2%と前年比9,201百万円増、営業利益率は0.2%pt増です。

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、医療分野における検体検査機器及び検体検査試薬の開発、製造、販売、サービスならびに輸出入を行っています。

事業セグメント

  • 本社統括: 製品の開発、製造、国内における販売及びサービスを担当し、一部の製品の開発、製造、国内及び海外における販売を担当。
  • 米州統括: 米州地域における製品の製造、販売等を担当。
  • EMEA統括: EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域における製品の製造、販売等を担当。
  • 中国統括: 中国地域における製品の製造、販売等を担当。
  • AP統括: アジア・パシフィック地域における製品の製造、販売等を担当。

セグメント別の業績は?

セグメント別利益の推移グラフ

事業の特徴・強み

  • 検体検査機器、検体検査試薬に加え、ソフトウェア、検体検査機器のメンテナンスや学術サポートなど幅広い製品とサービスを融合し、医療機関の多様な課題を解決するソリューションを提案。

今後の展開・方針

当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更し、各地域の統括会社を中心に事業展開を強化。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

当社グループは、急速な事業環境の変化に対応し、競争上の優位性を強化するために、主に生産能力の増強とデジタル化による効率化を目的とした設備投資を継続的に行ってきました。初期の投資は新工場の建設や生産拠点の拡張に集中し、その後はデジタル基盤の構築を通じたビジネスプロセスの改革にシフトしています。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2015-03-31 (13,907百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 国内市場及び海外市場における検体検査機器の需要増加に備え、機器生産工場「アイ スクエア」を建設し、海外子会社での試薬生産工場の拡張を行った。
  • 2016-03-31 (13,803百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 海外市場での事業拡大に伴い、海外子会社での試薬生産工場の拡張に着手し、販売促進用設備等の拡充を行った。
  • 2019-03-31 (20,002百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 血液凝固検査、免疫検査、ライフサイエンス分野の強化に向け、バイオ診断薬拠点「テクノパーク イーストサイト」の設立を進め、顧客貸与用機器の取得を行った。
  • 2020-03-31 (12,468百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 検体検査試薬の製品競争力向上及び安定供給を目的に、バイオ診断薬拠点「テクノパーク イーストサイト」を開設し、海外で顧客貸与用機器の取得を行った。
  • 2021-03-31 (25,711百万円)
    目的: 効率化
    詳細: デジタル化によるビジネスプロセスの改革を実現するためのデジタル基盤構築に係る投資や、顧客貸与用機器の取得を行った。
  • 2022-03-31 (33,271百万円)
    目的: 効率化
    詳細: デジタル化によるビジネスプロセスの改革を実現するためのデジタル基盤構築に係る投資や、顧客貸与用機器の取得を行った。
  • 2023-03-31 (42,035百万円)
    目的: 効率化
    詳細: デジタル化によるビジネスプロセスの改革を実現するためのデジタル基盤構築に係る投資や、顧客貸与用機器の取得を行った。
  • 2024-03-31 (50,868百万円)
    目的: 効率化
    詳細: デジタル化によるビジネスプロセスの改革を実現するためのデジタル基盤構築に係る投資や、顧客貸与用機器の取得を行った。
  • 2025-03-31 (48,673百万円)
    目的: 効率化
    詳細: デジタル化によるビジネスプロセスの改革を実現するためのデジタル基盤構築に係る投資や、事業成長に伴う顧客貸与用機器の取得、国内外での新生産拠点の整備を行った。

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ