[7057] エヌ・シー・エヌ の財務・株価分析レポート

エヌ・シー・エヌの2025年03月期の営業利益は178百万円、営業利益率は2.2%と前年比95百万円増、営業利益率は1.2%pt増です。

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、日本に安心・安全な木構造を普及させ、資産価値のある住宅を提供することを目標に、木造耐震設計事業を中心に展開しています。高度な構造計算を事業化し、独自の建築システム「SE構法」を通じて耐震性の高い木造建築を提供しています。

事業セグメント

  • 木造耐震設計事業: SE構法による木造建築を受注した登録施工店に対して、設計段階で構造計算書を出荷し、建設段階で構造加工品を販売。住宅分野と大規模木造建築(非住宅)分野に区分し、ネットワーク展開やハウスメーカー対応を行っています。
  • その他: 省エネルギー計算サービスや長期優良住宅認定代行サービスを提供し、住宅の資産価値向上を図っています。また、BIM事業では、3次元CADデータを用いて設計から施工までのデータの一元化を実現しています。

事業の特徴・強み

  • SE構法は、鉄骨造やRC造と同じ許容応力度計算を用いた構造計算を実施し、高い耐震性を実現。構造用集成材や独自開発の金物を使用し、耐震性と大空間を可能にしています。
  • 住宅分野では、工務店ネットワークを通じて地域性に応じた住宅を提供し、登録施工店向けに設計サービスや資材販売、技術情報の提供を行っています。

今後の展開・方針

大規模木造建築の需要拡大に対応し、非住宅分野での事業規模を拡大。BIMソリューションの開発と販売を推進し、木造建築の省エネルギー計算サービスの拡充を図ります。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

当社グループは、効率化を目的として基幹業務システムの開発を中心に設備投資を行ってきました。特に、木造軸組構造計算システムや木材トレースの進捗管理システムの開発、木構造技術センター(ティンバーラボ)での実験設備の設置、赤坂オフィス移転に伴う設備造作の設置など、技術開発とオフィス環境の整備に注力しています。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2019-03-31 (153,395千円)
    目的: 効率化
    詳細: 基幹業務システムの開発
  • 2020-03-31 (47,890千円)
    目的: 効率化
    詳細: 基幹業務システムの開発
  • 2021-03-31 (126,400千円)
    目的: 効率化
    詳細: 基幹業務システムの開発
  • 2022-03-31 (265,789千円)
    目的: 効率化
    詳細: 木造軸組構造計算システム及び基幹業務システムの開発、木構造技術センター(ティンバーラボ)に設置した実験設備
  • 2023-03-31 (176,405千円)
    目的: 効率化
    詳細: 木材トレースの進捗管理システム及び設計ソフトウエア開発、赤坂オフィス移転に伴う設備造作の設置
  • 2024-03-31 (162,184千円)
    目的: 効率化
    詳細: 基礎構造計算システム及びCADのカスタマイズ開発、木材プレカット加工機、基幹システムのサーバー機器の設置
  • 2025-03-31 (179,394千円)
    目的: 効率化
    詳細: 立体解析構造計算ソフト(WOLF-3)における一般構法対応及び自動積算AIシステムの開発

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ