[4100] 戸田工業 の財務・株価分析レポート

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、機能性顔料と電子素材の製造・販売を主たる業務とする企業グループであり、当社、子会社15社、関連会社5社、その他の関係会社1社で構成されています。

事業セグメント

  • 機能性顔料: 磁性粉末材料及び各種着色材料等の製造・販売を行っており、東京色材工業㈱は有機顔料、浙江華源顔料股份有限公司は無機顔料等を製造・販売しています。
  • 電子素材: フェライトコンパウンド・フェライト材料等の製造・販売を行っており、戸田塑磁材料(浙江)有限公司、戸田工業アジア(タイランド)Co.,Ltd.、浙江東磁戸田磁業有限公司、戸田イスCORPORATION、戸田麦格昆磁磁性材料(天津)有限公司、江門協立磁業高科技有限公司がそれぞれ異なる磁性材料を製造・販売しています。また、戸田アドバンストマテリアルズInc.及び㈱セントラル・バッテリー・マテリアルズはリチウムイオン電池用正極材料の前駆体を、BASF戸田バッテリーマテリアルズ合同会社はリチウムイオン電池用正極材料を製造・販売しています。美戸先進材料股份有限公司は化成品の原料を製造・販売しています。

セグメント別の業績は?

セグメント別利益の推移グラフ

事業の特徴・強み

  • 多様な子会社と関連会社を通じて、機能性顔料と電子素材の広範な製品ラインを提供し、グローバルな市場に対応しています。

今後の展開・方針

戸田イスCORPORATIONの議決権総数の過半数を取得し、連結の範囲に含めることで、事業の拡大と強化を図っています。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

過去数年間にわたり、機能性顔料生産設備および電子素材生産設備への投資を継続的に行い、生産能力の増強を図ってきた。投資規模は年によって異なるが、全体として生産能力の向上を目的とした戦略が一貫している。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2015-03-31 (1,435百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約58%、電子素材事業への投資が約34%。
  • 2016-03-31 (932百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約28%、電子素材事業への投資が約28%、全社(共通)への投資が44%。
  • 2017-03-31 (1,762百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約31%、電子素材事業への投資が約51%、全社(共通)への投資が18%。
  • 2018-03-31 (2,295百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約34%、電子素材事業への投資が約61%、全社(共通)への投資が5%。
  • 2019-03-31 (2,295百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約21%、電子素材事業への投資が約72%、全社(共通)への投資が7%。
  • 2020-03-31 (1,192百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約44%、電子素材事業への投資が約53%、全社(共通)への投資が3%。
  • 2021-03-31 (961百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約55%、電子素材事業への投資が約30%、全社(共通)への投資が15%。
  • 2022-03-31 (722百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約28%、電子素材事業への投資が約43%、全社(共通)への投資が29%。
  • 2023-03-31 (1,753百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約23%、電子素材事業への投資が約36%、全社(共通)への投資が41%。
  • 2024-03-31 (1,680百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 機能性顔料生産設備、電子素材生産設備等への投資。機能性顔料事業への投資が約46%、電子素材事業への投資が約45%、全社(共通)への投資が9%。

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ

関連会社情報

以下は関連会社の情報です。

連結子会社

会社名 住所 資本金 事業内容 出資比率 役員兼任等
戸田工業ヨーロッパ GmbH ドイツデュッセルドルフ市 千EUR766 電子素材 100.0
戸田塑磁材料(浙江)有限公司 中国浙江省 千CNY36,973 電子素材 100.0
戸田コリアソウル Co., LTD. 韓国京畿道安養市 百万KRW1,786 電子素材 100.0
東京色材工業㈱ 東京都板橋区 百万円12 機能性顔料 100.0
戸田麦格昆磁磁性材料(天津)有限公司 中国天津市 千USD4,500 電子素材 67.0
戸田アメリカIncorporated アメリカミシガン州バトルクリーク市 千USD24,694 電子素材 100.0
戸田アドバンストマテリアルズInc. カナダオンタリオ州サーニア市 千CAD46,345 電子素材 100.0
戸田ファインテック㈱ 広島県大竹市 百万円25 製造請負派遣 100.0
戸田工業アジア(タイランド) Co., Ltd. タイアユタヤ県 千THB205,200 電子素材 100.0
江門協立磁業高科技有限公司 中国広東省 千USD970 電子素材 95.0
戸田イスCORPORATION 韓国江原道原州市 百万KRW34,484 電子素材 100.0

持分法適用関連会社

会社名 住所 資本金 事業内容 出資比率 役員兼任等
浙江華源顔料股份有限公司 中国浙江省 千CNY110,000 機能性顔料 20.7
浙江東磁戸田磁業有限公司 中国浙江省 千CNY41,458 電子素材 50.0
㈱セントラル・バッテリー・マテリアルズ 大阪府堺市 百万円300 電子素材 40.0
美戸先進材料股份有限公司 台湾桃園県 千TWD250,100 電子素材 50.0
BASF戸田バッテリーマテリアルズ合同会社 山口県山陽小野田市 百万円100 電子素材 34.0

注釈

  • 特定子会社であります。
  • 有価証券報告書の提出会社であります。
  • 2023年12月31日付で、持分法適用関連会社であった戸田イスCORPORATIONの株式の普通株式への転換権を付与した種類株式の転換権を行使したことにより、同社を連結の範囲に含めております。
  • 戸田アドバンストマテリアルズInc.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等①売上高3,228百万円 ②経常利益405百万円 ③当期純利益392百万円 ④純資産額1,977百万円 ⑤総資産額5,778百万円
  • 江門協立磁業高科技有限公司については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等①売上高2,988百万円 ②経常利益962百万円 ③当期純利益835百万円 ④純資産額1,759百万円 ⑤総資産額2,696百万円