[4933] I−ne の財務・株価分析レポート

I−neの2024年12月期の営業利益は4,583百万円、営業利益率は10.2%と前年比204百万円増、営業利益率は0.3%pt減です。

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、ヘアケア製品、美容家電、スキンケア他関連のブランド及び製商品の開発、販売を行っており、製造委託先及び仕入先から製品を仕入れています。事業は「国内事業」と「海外事業」の2つに分類されています。

事業セグメント

  • 国内事業: 日本国内の卸売事業者を通じた小売店及び量販店運営事業者への卸売販売、インターネットを活用した日本国内の一般消費者への直接販売を行っています。主要な関係会社には株式会社Dr.SYUWAN、株式会社Endeavour、株式会社Artemis、株式会社トゥヴェールがあります。
  • 海外事業: インターネットを活用した海外の一般消費者への直接販売、並びに海外のインターネット販売事業者、販売代理事業者、美容専門店、ドラッグストアへの卸売販売を行っています。主要な関係会社には艾恩伊(上海)化粧品有限公司、I-ne US Co., Ltd.があります。

事業の特徴・強み

  • BOTANISTは植物由来の成分とテクノロジーの最適なバランスを追求し、ダブルフレグランスが特徴的な製品を提供しています。SALONIAはミニマル美容家電ブランドとして、幅広いカテゴリーで商品展開を行っています。YOLUはナイトケアブランドとして、睡眠中のケアに着目した製品を提供しています。DROASは泥の特性に着目したクレイビューティーブランドです。WrinkFadeはエイジングケアメイクアップ&スキンケアブランドとして、シワ改善と美白効果を提供しています。TOUT VERTは皮膚科学に基づく成分研究と開発力を基盤としています。

今後の展開・方針

BOTANISTは社会貢献活動としてサステナブルな取り組みに注力し、持続可能な社会を目指しています。SALONIAは貧困課題の解決に向けた活動を行い、YOLUはサステナブルな取り組みとしてキャンドルナイトに出店しました。DROASはウェルビーイングに貢献するプロジェクトを実施し、TOUT VERTは新たな受賞を通じてブランドの成長を図っています。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

過去数年間にわたり、当社は効率化を目的としたソフトウエアの取得やシステム改修を行い、さらに新規事業としてブランド譲受や支店移転に伴う設備投資を実施してきました。これにより、総額3,252百万円の設備投資を行い、企業の成長と効率化を図っています。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2020-12-31 (50百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 製品金型の取得、システムの改修等を中心とするソフトウエアの取得
  • 2021-12-31 (105百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 製品金型の取得、システムの改修等を中心とするソフトウエアの取得
  • 2022-12-31 (1,946百万円)
    目的: 新規事業
    詳細: ブランド譲受に伴う商標権の取得及び東京支店移転に伴う建物附属設備等の取得
  • 2023-12-31 (369百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 基幹システムの構築により取得したソフトウエア仮勘定等
  • 2024-12-31 (782百万円)
    目的: 効率化
    詳細: 本社移転により取得した建物附属設備等

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ