[5016] JX金属 の財務・株価分析レポート

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、半導体・情報通信分野に欠かせない銅やレアメタルを原料とする先端素材の開発・製造・販売を行い、半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔を主力製品としています。資源開発や製錬・リサイクル事業を通じて、安定的に先端素材を供給し、持続可能な経済・社会の発展に貢献しています。

事業セグメント

  • 半導体材料セグメント: 半導体用スパッタリングターゲットや高純度金属、表面処理剤、化合物半導体・結晶材料を提供し、技術の差別化や市場創造を通じて利益成長を目指しています。
  • 情報通信材料セグメント: 圧延銅箔やチタン銅、コルソン合金を取り扱い、スマートフォンやモビリティ分野での使用を通じて市場シェアを拡大しています。
  • 基礎材料セグメント: 銅・レアメタルの安定供給を通じて、フォーカス事業を支える役割を担い、資源事業や金属・リサイクル事業を展開しています。

事業の特徴・強み

  • 高純度化技術や組成・組織制御技術を駆使し、半導体用スパッタリングターゲットの製造において世界シェアNo.1を誇ります。
  • 圧延銅箔の製造における技術優位性を活かし、FPC向け市場で78%の世界シェアを持っています。
  • グリーンハイブリッド製錬を推進し、サステナブルな銅の安定供給体制を構築しています。

今後の展開・方針

半導体用スパッタリングターゲットの製造拠点を米国、台湾、韓国に設置し、地理的優位性を活かした生産体制を構築しています。2040年にリサイクル原料処理比率を50%まで高めることを目標に、技術開発やリサイクル原料の増集荷・増処理体制の構築を進めています。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

当連結会計年度において、当社グループは生産設備の増強、維持保全を目的とした設備投資を継続的に実施しました。半導体材料セグメント、情報通信材料セグメント、基礎材料セグメント、その他共通の各セグメントにおいて、具体的な工場や設備の増設、建屋建設、ライン導入、インフラ整備などを行い、総額63,809百万円の投資を行いました。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2025-03-31 (63,809百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 半導体材料セグメントでは、磯原工場の生産設備増設や、メサ工場の建屋建設及び設備導入、日立北工場の建屋建設等を行いました。
  • 2025-03-31 (25,575百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 情報通信材料セグメントでは、日立事業所の圧延銅箔生産ラインの増設や、倉見工場での表面処理ラインの導入、設備の維持保全投資等を行いました。
  • 2025-03-31 (5,084百万円)
    目的: 維持保全
    詳細: 基礎材料セグメントでは、JX金属製錬㈱佐賀関製錬所における維持保全投資等を行いました。
  • 2025-03-31 (10,073百万円)
    目的: 新規事業
    詳細: その他共通では、ひたちなか工場のインフラ整備、新規事業の研究開発、維持保全投資等を行いました。

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図