[6166] 中村超硬 の財務・株価分析レポート

過去の業績推移は?

以下は過去の営業利益・純利益と営業利益率の推移を示すグラフです

営業利益・純利益と営業利益率の推移グラフ

株価はどうなっている?

以下は過去の株価とPERの推移を示すグラフです。一般にPERはその企業の利益に対して、株価が割高なのか、それとも割安なのかを判断するための目安になります。

PER推移グラフ

事業内容は?

当社グループは、特殊精密機器関連、化学繊維用紡糸ノズル関連、D-Next関連、マテリアルサイエンス関連の開発・製造・販売を主な事業として取り組んでいます。

事業セグメント

  • 特殊精密機器事業: ダイヤモンドや超硬合金、セラミックスなどの耐摩耗性の高い硬脆材料を用いた特殊精密部品、工具の設計・製造・販売を行っています。主要製品には、自動車部品やベアリング製造用工作機械に用いられるダイヤモンド部品、電子機器の製造に欠かせない電子部品実装用の産業機械に用いられるダイヤモンドノズルがあります。また、化学反応用マイクロリアクターシステムの開発・製造・販売も行っています。
  • 化学繊維用紡糸ノズル事業: 日本ノズル株式会社で行われ、化学繊維用紡糸ノズル及び周辺部品、不織布製造装置、不織布関連ノズル等の設計・製造・販売を行っています。グローバルな繊維メーカーや紡糸設備メーカー等に対し、各種ノズル等を納入しています。
  • D-Next事業: 太陽光発電向けダイヤモンドワイヤの製造・販売に関する経験を活かし、ダイヤモンドワイヤ製造装置の開発・販売を行うとともに、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤの開発・製造・販売へ事業モデルの転換を進めています。
  • マテリアルサイエンス事業: 東京大学との共同開発により、ゼオライトを低コストでナノサイズ化する技術開発に成功し、この技術を用いてナノサイズゼオライトの事業化を目指しています。透明吸湿フィルム分野や半導体・電子基板封止剤、塗料、抗菌・抗ウイルスコーティング剤、コスメ、ヘルスケア分野等での利用が期待されています。

セグメント別の業績は?

セグメント別利益の推移グラフ

事業の特徴・強み

  • 特殊精密機器事業では、耐摩耗性の高い硬脆材料を用いた製品の設計・製造技術を有し、化学反応用マイクロリアクターシステムの開発も行っています。
  • 化学繊維用紡糸ノズル事業では、長年の技術的蓄積を活かし、グローバル市場に製品を供給しています。
  • D-Next事業では、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤのノウハウを活かし、パワー半導体向け製品への転換を進めています。
  • マテリアルサイエンス事業では、ナノサイズゼオライトの技術開発に成功し、新たな用途での利用が期待されています。

今後の展開・方針

ナノサイズゼオライトの事業化を進め、透明吸湿フィルムや半導体・電子基板封止剤、塗料、抗菌・抗ウイルスコーティング剤、コスメ、ヘルスケア分野等での製品開発を進め、早期の事業化を目指しています。

キャッシュフロー推移

以下は過去のキャッシュフローの推移を示すグラフです。

キャッシュフロー推移グラフ

どんなことに設備投資している?

過去から現在に至るまで、当社は主に生産能力の増強を目的とした設備投資を継続的に実施してきました。特にダイヤモンドワイヤの増産や和泉工場の改装工事に重点を置いており、各年度ごとに投資規模を調整しながら、生産設備の増設や改良を行ってきました。

※過去の投資内容は下記のとおりです。

  • 2015-03-31 (495百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: ダイヤモンドワイヤ増産に対応するための製造装置の増設、改良等
  • 2016-03-31 (1,662百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: ダイヤモンドワイヤ増産に対応するための製造装置の増設等
  • 2017-03-31 (2,705百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: ダイヤモンドワイヤ増産に対応するための付随設備及び製造装置の増設等
  • 2018-03-31 (2,367百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: ダイヤモンドワイヤ増産に対応するための付随設備及び製造装置の増設等
  • 2019-03-31 (759百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: ダイヤモンドワイヤ増産に対応するための付随設備及び製造装置の増設等
  • 2020-03-31 (153百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: ダイヤモンドワイヤの極細線化に対応する検査装置及び和泉工場の改装工事等
  • 2021-03-31 (130百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 和泉工場の改装工事
  • 2022-03-31 (560百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 和泉工場の改装工事
  • 2023-03-31 (542百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 和泉工場の改装工事
  • 2024-03-31 (1,773百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 新工場の建設及び大型メルトブローンノズル・ダイ製造設備
  • 2025-03-31 (39百万円)
    目的: 生産能力増強
    詳細: 和泉工場の改装工事

負債・純資産と自己資本比率の推移

以下は過去の負債・純資産と自己資本比率の推移を示すグラフです。自己資本比率とは、企業の総資産のうち、返済する必要のない「自己資本」がどのくらいの割合を占めているかを示す財務指標です。
簡単に言うと、その企業がどれだけ借金に頼らずに経営しているか、つまり財務の安全性がどれくらい高いかを表す指標となります。

負債・純資産と自己資本比率の推移グラフ

貸借対照表の比較図

以下は過去の貸借対照表の過去と現在を比較する図です。貸借対照表の比較図は、企業の財務状況の変化を時系列で把握するのに役立ちます。資産・負債・純資産の各項目が増減しているかを見ることで、会社の体力(安全性)が強まっているか、借金が増えてリスクが高まっているか、あるいは投資活動が活発かなどを一目で判断できます。これにより、単年度では見えない経営の傾向や潜在的な問題を読み解くことができます。

貸借対照表の比較図

純利益・配当推移

以下は過去の利益・配当の推移を示すグラフです。純利益・配当の推移グラフは、企業がどれだけ稼ぎ、その利益を株主にどれだけ還元しているかを示します。純利益の伸びと配当の増減を比較することで、企業の成長性、株主還元への姿勢、そして将来の投資に資金を回しているかなど、経営戦略を読み解くヒントが得られます。これにより、その企業が健全な成長をしているか、あるいは無理な配当をしていないかなどを判断できます。

利益・配当推移グラフ

純利益と配当性向の散布図

以下は過去の純利益と配当性向の散布図です。純利益と配当性向の散布図は、企業の稼ぐ力(純利益)と、その利益をどの程度株主に還元しているか(配当性向)の関係性を視覚的に示します。プロットされた各点が右上に位置するほど、純利益も配当性向も高いことを意味し、企業が成長しながら株主還元も積極的であることを示唆します。これにより、企業の利益創出力と株主還元のバランスを把握できます。

純利益と配当性向の散布図

棚卸資産と在庫回転率の推移

以下は過去の棚卸資産と在庫回転率の推移を示すグラフです。棚卸資産とは、企業が在庫として持っている商品や原材料などの資産のことです。在庫回転率とは、一定期間における棚卸資産の回転数を示す指標で、在庫の効率性を測るための指標です。在庫回転率が高いほど、在庫が効率的に回転していることを示し、在庫の滞留が少ないことを意味します。

棚卸資産と在庫回転率の推移グラフ